Q&A

「省燃費・環境対応」と「潤滑オイル」・・・関係あるの?

2007年、世界中で走行している自動車は、10億台を超えていると推測されます。

潤滑オイルからの視点で省燃費、環境を考えた時、燃料の30%がエンジンエネルギー(出力)として利用され、残りの70%は排気(熱)として30%、冷却に30%、摩擦損失に10%の割合で失われています。

10億台の車の燃料消費を10%低減できれば、日本の全ての車の1年分に相当すると言われています。

燃料を提言する為の対策としてボディーの空力抵抗、軽量化、エンジンの燃焼効率そして潤滑オイルが受け持つ摩擦損失の低減が重要となります。

40年程前、イギリス政府において摩擦、摩耗を改善させるだけでGNPの1.3%(当時の金額で5000億円)の経済的効果があると発表されました。その結果「流体潤滑理論」の研究が急速に進み、粘性油膜、弾性油膜を考慮したエンジン、ミッション(AT.MT)などの機械設計が行われるようになったのです。

粘弾性潤滑理論が本格的に構築されて、20年程度と年数も短いために弾性油膜に関しては一般的に知られていないのが実情と言えます。しかし、省燃費環境対応を考える時、潤滑オイルに関する正しい知識が不可欠となります。